○今日からエロース?③○

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『もしもしっ!!』 (早っ!) ワンコール終らないうちに繋がった。 『天道くん』 「おはよう、武内さん。ごめん、電話も…」 『どういうこと?』 俺が全部言わないうちに返してきた武内さんの勢いが、やけに切羽詰まっている。 「何?何かあっ…」 『昨夜、アイツから電話があったの!』 苦しそうに吐き出すような声… 「アイツ?」 『アイツって言ったら“アイツ”!あなたの“お友達”』 「ああ、裕典か。裕典、心配してたから…」 『今日、顔を見に来るって言うのよ!』 すごい剣幕で返されても、話がわかるようなわからないような… 「何か不都合でも?」 『大アリよ!私、美容室の予約はこの土曜日なの!』 「えと…だから?」 『今日なんて、会えない!!』 話が見えてこない… 「べつにいいんじゃ…」 『良くないわ!私はアイツにだけは弱味を見せたくないの!まして、髪がまとまりきらない今、あの女にだらしない女たらしが、私をこの程度の女かと見下すことが我慢できない!! 』
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