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「大丈夫かよ……」
「あした……」
「明日?」
陽向がすっとんきょうな声を出した。
「明日来いって?そう言えって?」
俺は親指と人差し指で丸を作った。
「まあ……ハルちゃん負傷中だし……」
「ちっ!仕方ねえな……おい!おまえ、明日ウチに来い!」
陽向は抱えているガキの腕をさらに持ち上げて言った。
「なっ…なんで俺が!」
「覗きに……あ、以前の俺への傷害と……ハルへの傷害だ」
少し躊躇いながら陽向は言う。
「今回は、裕太郎が目撃者だからな。あんなとこから覗いてたらバレバレだろうが……」
今はそんなことどうでもいいから……
恥も外聞も関係なく、俺は飛び跳ねる。
「大丈夫かよ……やっぱ、上がっちまった?」
頷く俺の腰を、ガキから離れた陽向がポンポン叩いてくれる。
「おまえ、明日来いよ!覗いてる場面、ちゃんと撮ってあるからな!来なきゃ、警察に提出して……」
「わかっ……わかった!…明日、必ず来る……」
ガキは裕太郎から念を押され、涙声になりながら解放され走り去った。
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