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会社へ着いても―――
「天道、隠し子と修羅場ってマジか?」
太中先輩が神妙な面持ちで訊ねる。
「色々面倒なことになる前に、早急に手を打たないと……俺の大学時代の友人に弁護士をしている男がいる。必要なら今すぐ紹介するが……」
寺河さんまで複雑な表情だ。
「ちょ…なっ…何を……」
「天道の隠し子が家に来たと聞いたが?」
「いいぃぃぃ?」
「ああ、どえらい修羅場になって、天道の股間が破裂したって…」
二人は真剣な目で俺を見る。
「……裕典ッスね……」
「俺に電話があったぞ」
「うちは裕次郎くんに……ショックだったのか、一晩泣いていた」
やっぱり掻き回すんだよ、あいつわぁぁ~!!
しかも、裕次郎兄貴なんて被害者だよ。
「裕典が言うことの何割かは、胡散臭いッスよ」
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