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「血の繋がり……ねえ。そんな重要かな?」
「へ?何を……」
裕典は目の前の烏龍茶の残りを飲み干す。
「ハルと陽向、血の繋がりなんてねえのに、しっかり似てるぞ」
「俺と……陽向が?どこが?俺、あんなにイケメンくんじゃねえよ?」
『ぶはっ…』と吹き出し、バンバンと俺が吹っ飛ばされそうになるくらい背中を叩き腹を抱えてウケている。
何がおかしいんだよ?
顔だって体つきだって全然違うし、頭の中身なんて雲泥の差……
まあ、これに関しては、裕典と裕太郎のとこも言えるか。
「“飼い犬は飼い主が似ている”って言うんじゃねえの?」
「は?俺が犬?」
「犬は陽向。手なづけられるのはほんの一握りの人間だ。甘えたのくせに、決まった相手にしかなつかねえし、かなりツンデレで万人が飼えねえような超クセのある犬だな」
「ぶっ……言えてる」
納得している俺に『だろ?』って。
あんな犬がいたら、好き嫌いがはっきりしているから、王様だって飼えるかどうか……。
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