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「暴れてる子どもをちっとも見ないわ、叱らないわで素知らぬ顔で歩きスマホを続けてる親とかいるだろ？」
「いる～……時々見かけるよ。野菜や果物とか肉や魚を指で押しまくってる子どもとかも。大抵が電話しか見てないか、ママ友らしきのと喋りまくり。子ども野放し状態」
買い物に行く度に、『またかよ……』ってうんざりするんだ。
「で、見かねた人から注意されたら『あの人に怒られるからしちゃダメ！また怒られるよ』ってあんな感じ。違うだろ？ってアレよ」
「わは……いるな、最近多いわ。俺も“見かねた人”の一人」
「だろ？そんなだから本人はズレてないと思ってる。子どもだってそうなってくると思う。だって親を“普通”だと思ってるだろから……だからたぶん…彼女達は親の影響なんだろうなって感じた」
『ホント、子育てって難しいのな～』と、裕典は前髪を指の間で掬い上げる。
「あ、陽向と裕太郎だ。やっと落ち着いたか」
「毎度毎度、弟様には世話になりますなあ」
「ああ、いいのいいの。弟様も好きでやってるからさ。陽向限定で至れり尽くせり。あれはもう趣味の域を越えてるわ」
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