6537人が本棚に入れています
本棚に追加
/1932ページ
「アノ裕典がか?マジかよ…」
「ああ。おばさん泣いて仏壇に報告に行って、かれこれ一時間はお経あげてるって書いてあった」
わからなくもない…
高校卒業してから、『金貯めて専門学校行く』とか言ってバイト生活し始めたはいいが、どれも長くて一ヶ月…
就職する気は0…と来たもんだ。
口癖は『やりたい仕事がない』とか『バイトの方が儲かる』
焦る様子もなく、あっけらかんとした状態で、現状を嘆くおばさんが当初は俺によく泣きついてきた。
だが、やっぱりあの裕典のおばさんだ。
「ハルちゃん…あのバカは自分で気づかなきゃ理解出来ないとこあるから、気づくまで待つわ…でないと、無駄なエネルギーでしかないのよ…」
高校を卒業してから半年後には、
「この際、何でもいいから仕事しろ!完全な無職は家から放り出すよ!!覚悟しな!」
最初のコメントを投稿しよう!