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「おはよう、天道くん」
ふわりと髪をなびかせて、俺を見つけたからか、武内さんが小走りで俺の肩を叩き横に並んだ。
「お、おはよう…武内さん」
「なあに?そんなに驚いた?ふふふ…」
武内さんは楽しそうに笑ってるけど、俺はアレ以来、毎回毎回ドッキドキなんだ。
トキメキなんて可愛いもんならいいけどさ…
ただの動悸だよ。
「ところで…天道くんの“お・と・も・だ・ち”の彼…」
「はいっ…」
うう…鼓動が早くなる…
「私の言っている事がうまく伝わらないみたいなの」
「いや…日本語なら通じていると思うんだけど」
「そうよね。彼だって曲がりなりにも二十歳を過ぎた大人なんだし…」
アレから俺に対しては直球でくるけど、こと裕典に関してのことは回りくどい変化球な物言いでして…
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