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朝―――
今日は休み明けの朝。
俺が病院に運ばれてから久しぶりの会社と学校……
ちょうど休みでよかったよ。
休みの間は、ずっと義兄さんと姉ちゃんの傍で並んで寝ていた。
陽向も裕太郎と休みを過ごし、すっかり元気になれたようで…
「ハル…」
「んっ…んん……ぱはっ…」
「おはよう…ハル…」
『明日からはいつもの生活だから』と、昨晩はそれぞれ自分の部屋で寝たらこれだよ。
「えと…陽向さん。久しぶりの…モーニングチュウでありますか?」
「うん…」
「いいかげん、“朝”って感じするわ」
慣れって恐ろしい。
だけど、ここ数日は、泣き顔か不安な顔が多かったから、キスをしておきながら、少しいつもより照れたような今の顔も新鮮だ。
「だけど、陽向まで布団に入るから…すきま風が寒い」
「俺はハルの体温感じてあったかい」
嬉しそうにくっついてる陽向に、俺は普段の陽向が帰ってきてくれたことが嬉しい。
「おかえり…」
腕を背中にし、ギュッと力を入れ抱き締めると、陽向は『どうしたの?』と驚いた声を出す。
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