1人が本棚に入れています
本棚に追加
ーー夢を見る。
その夢ははっきりとはしないからあんまり語れない。
ただ、1つ覚えていることは凄く暖かい夢だった。
※
ーーコンコンコン。
ドアを三回軽くノックする音がする。その後、ドア開き一人の人物が入ってくる。
部屋は薄暗いがその人物は、そのまま真っ直ぐ進むと立ち止まり目の前の布切れに手をかける。
そして、勢いよく左右に引っ張った。
そのとたんに日の光が入り、部屋が一段と明るくなる。その光に反応してかその隣でモソッと何かが動く。
彼は、その反応したものを見ると声をかけた。
「起きてください。もう朝ですよ」
その声はいかつくも不快でもなく、どちらかというと甘い声と言える。大抵の女性は簡単に落ちるだろう。
それでも反応は無いに等しい。
「起きてください。寝過ぎはよくありません」
彼は軽くゆする。それを3回は繰り返す。すると、ようやく起きる気になったのだろう。
のそりと、少女が起床した。
その姿を見た彼は一言。
「おはようございます、ナハト様。昨日は夜更かしでもしていたのですか?」
その問いにナハトと呼ばれた少女は答えない。
ーーと言うよりは、意識がまだ覚醒してないのか綺麗な顔がぶっ超面で台無しとなっていた。
それから数秒して、ナハトは「ギル、おはよう」といった。
その言葉を聞いて彼、ギルバート・ファランクスは笑顔を作った。
最初のコメントを投稿しよう!