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「みそ?」
今明らかに美優ちゃんの方をみて『みそ』って言ったよね。
美優ちゃんのあだ名?
……にしては無理矢理過ぎる。
小岩井先輩ってあだ名付けるの下手くそなのかも……。
「部長、美優は『みそ』じゃなくて『みゆ』ですよ~」
美優ちゃん……。
顔引き攣ってるよ……。
「あ、わりぃ。
間違えたわ」
何事もなかったのように小岩井先輩は平謝りをする。
いくらなんでも『美優』と『みそ』は間違えないでしょ……。
「わざとでしょ?」
頬を膨らませ美優ちゃんは拗ねて見せる。
ばれてますよ、小岩井先輩。
「ノーコメント。
さぁ、センサイ戻るぞ」
チトセ君の腕をぐいっと小岩井先輩は引っ張った。
「は~い」
チトセ君は腕を引っ張られながら返事をする。
この子、いい子すぎる。
あたしとは逆だわ。
「もう、調子いいんだから……」
頭をかいて美優ちゃんはため息を着いた。
確かに調子が良すぎるわね。
でも不思議とイラッとしない調子の良さよね。
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