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「でも遥ちゃん、部長に気に入られてるのは間違いないわよ」
あたしの頭を撫でながら美優ちゃんは言う。
「え?」
あたしは目を丸くする。
小岩井先輩があたしを気に入ってる?
「部長は自分が気に入った人しか勧誘しないのよ」
クスクスと美優ちゃんは笑いながらいう。
「そうなんですか」
結構来る人拒まずみたいな感じしたけど違うのね。
「そうなのよ。
しかも、厄介な事に気に入ったら入部するまでとことん付き纏うから気をつけた方がいいわよ~」
美優ちゃんはあたしに忠告する。
付き纏うとか……。
それってスト……いやいや。
それは言っちゃダメだよね。
「はぁ~……」
思わず生返事。
何か次元が違いすぎてどうもダメだわ。
「遥ちゃん」
綺麗な顔を美優ちゃんはあたしにグッと近づけた。
「はい?」
美優ちゃんの綺麗な顔に思わず見とれる。
神様って奴は不公平よね。
平凡……より下なあたしと美少女な美優ちゃん。
どうしたらこういう分け方になるのかしらねぇ。
「その、敬語はやめて。
美優達同級生よ?」
ぷぅっと美優ちゃんはほっぺを膨らませプリプリと怒った。
あれ……?
プリプリしてる美優ちゃんの右肩の後ろに何か見える。
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