†夢から覚めた現実。

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「何を言ってる? 俺は人間だ。 気付かないそっちも失礼じゃないか? まぁ、お化けと間違えられたがな」 でたでた。 小岩井節。 言ってる事が間違えてない分言い返せないのよね。 「すみません」 ペコリと頭を下げチトセ君は謝る。 そんなに謝るほどの事ではない気もするけど……。 「ちょっと! チトセちゃんいじめないでよ?」 頭を下げるチトセ君の前に仁王立ちし美優ちゃんはチトセ君をかばう。 「いじめてない。 俺は事実しか言ってない」 怖気ず小岩井先輩はシュールな表情をしている。 「言ったら言った分返ってくるからエンドレスよね」 溜息混じりに美優ちゃんは言う。 この美優ちゃんですら溜息をつく小岩井先輩の話術は天下一よ。 「おはようございます、小岩井先輩。 小岩井先輩も変な夢見たんですか?」 これ以上変な方向にいかないようにさり気なく軸道を修正してみた。 「仕切りなおして……。 おはよう、諸君。 それが内容がさっぱり思い出せないんだ」 意外にも素直に反応してくれた小岩井先輩。 助かった……。 しかし小岩井先輩まで不思議な夢を見ていた何て……。 何たる偶然……。 いや、これは偶然なのだろうか? それとも必然?必然としたら誰かの陰謀か? 色んな事が脳裏に浮かぶ。
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