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「自分でイケメンって言ってる~。
否定はしませんけど?」
口を開かなければ眼鏡の似合うインテリ系のイケメンなんだけどね。
「否定しないんだな。
……自分で言って少し恥ずかしかったぜ」
そう言って信太郎さんは顔を赤らめている。
さっきから赤くなったり戻ったり忙しいなぁ。
「でも会ってみたい……かも」
信太郎さんは何処か寂しそうな顔をしている。
「あたしもです。
優しい死神に会ってみたいです」
優しい死神。
会った事無いのに会った事があるようなこの不思議な感覚は一体何なんだろう。
「優しいって……。
天使じゃあるまいし」
呆れたように信太郎さんは言う。
「天使も優しいかどうかわかりませんよ?」
そうだよ。
天使でも優しくない気まぐれな天使もいるかもじゃん。
「俺達は『怪事件倶楽部』だ。
死神でも悪魔でも天使でもおいでましってな」
ドンッと信太郎さんは自分の胸を叩いた。
そんなに強く叩いて痛くはなかったのだろうか?
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