†ようこそ!怪事件倶楽部へ!

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「抽象的すぎますよ、部長」 背後から少女の声が聞こえてきた。 あたしは反射的に振り返る。 思わずあたしは目を擦った。 モデルのようにスラリと伸びた手足。 腰まで長い黒い髪はツヤツヤで綺麗。 天まで届きそうなマツゲに綺麗な瞳。 こんなグラマラスな高校生見たのは初めて……。 「来ていたのか。 増岡 美優(ますおか みゆ)」 驚く様子もなく小岩井先輩は彼女を見た。 うわっ。 名前まで可愛いなんて……。 羨ましいわ。 「美優、ずっと見てたわ。 部長が遥ちゃんを連れて来ているの」 大な目を細め、美優……ちゃんは笑った。 「コイツは副部長の増岡 美優。 宮本 遥と同じクラスだ」 小岩井先輩はあたしに美優ちゃんを紹介する。 「よろしくね、遥ちゃん」 美優ちゃんは優しく微笑む。 やっぱり綺麗よね。 「よ、よろしくお願いします」 同じクラスらしいしここは丁寧に挨拶しとかなきゃね。 「美人だが手が付けられない乱暴者だから気をつけろな」 何食わぬ顔で小岩井先輩は言う。 「部長~。 簀巻きの刑と串刺しどっちがいい~?」 美優ちゃん、ニコニコしてるけど目が笑ってないよ……。 「ごめんなさい」 素直に謝る小岩井先輩。 まぁ、賢明な判断よね。 小岩井先輩を手なずけるなんて、素敵すぎる。
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