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「へ?
『ホラー研究倶楽部』?」
な、な、何なのよ。
『ホラー研究倶楽部』って。
『研究』って何よ。
ホラーを研究するわけ?
これは部活動の一貫だったって事?
逆波学園は謎だらけだわ……。
「だから部長、ちゃ~んと説明しなさいよ~」
ニコニコしながら美優ちゃんは言う。
美優ちゃん、やっぱり目が笑ってないから……。
説明も何もそもそも何でこんな展開になっているのよ。
「説明?
説明って入部したくてここにきたんじゃないの?」
状況がわからないチトセ君はきょとんとしている。
入部……って、ここがクラブである事たった今知ったんだけど。
「多分、違うと思う。
俺が勘違いして連れて来たんだ」
ケロッとした顔で小岩井先輩は言う。
勘違いって……。
迷子になったあたしを助けてくれたんじゃなかったのね。
何か言葉の端々がおかしいとは思ってたけど。
「うわっ。
可愛そうだよ、こんなとこに巻き込んだら……」
気の毒そうにチトセ君はあたしを見る。
もう充分に巻き込まれているような気がする。
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