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得も言えぬ絶世の美女が、妖艶な微笑を浮かべながら美しい白魚のような指先でその葉を撫でる。
「私の…沙華…。
また…素晴らしい真の闇の夜を…ありがとう…。
あなたは…最高の華だわ…?」
そう言って、その葉に口付ける。
「あぁ…。
どうして…、この美しいままの私で…あなたの花弁に口付けられないのかしら…。
そりゃ、月に一度の闇の夜だから、今夜も男たちは私に群がったわ?
たっぷり精気をいただいたわ?
でも…沙華…?
私の本当の憧れも…。
私の愛も時間も…。
全ては沙華のものなのよ…?
私の美しい…赤い毒の曼珠沙華…。
沙華…。沙華…!
あぁっ!!!どうか、もっと狂いなさい!私!!!
こんなに苦しいのなら、もっと狂ってしまった方がマシだわ!!!
せめて…来月はまた…、女の精気をいただくかしら…?」
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