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「じゃあ、あなたは私が科学的にいえば催眠、魔術的にいえば誘導(コティカ)によって中2病にされているとでも!?」
「最早その発言内容が全てを表してるだろ。…っていうかまた新しいワードが出てきたなオイ。」
僕は早く電車が来ることを祈りながら、適当な返事をする。
しかしながら当の本人は僕の発言に納得がいっていないようで、ムスッと頬を膨らませている。
このまま話が終われば良いなぁ…。
「まぁいい…ゴホン!…少年よ、名は何と申す。」
なんて思いは玉砕され、痛い少女は突然口調を変えて、また話始めた。
「…今度はどんなキャラだよ?」
「私は精霊王…汝、我に名を申せ!」
叫んで僕の両耳を思い切り引っ張ってくる。
「痛っ!?ちょ、分かった…分かったから!僕は瀬川 鉄矢!これで良いだろ!?」
僕の悲痛の自己紹介を聞いた自称精霊王は、やがてその小さな手を離して、静かに座る。
「…何だか固そうな名前…。」
「あんなことして聞いた挙げ句、名前の評価がソレってどういうことだぁぁぁぁっ!!」
怒声と共に僕は仕返しも含め、彼女の頭を両拳を使ってグリグリと押す。
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