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「ひぎゃぁぁぁっ!?頭が…頭が割れりゅぅぅ!?」
気が済むまで痛い少女をグリグリといじり倒した僕は、それから何もなかったかのように席につく。
やられた本人は頭を小さな手で、おさえながらうずくまっている。
「う…うにゅう…い、今ので私の脳細胞が大量に破壊されたぁ…これは科学的な治療は難しいけど、魔術なら…ってイタタ…。」
「安心しろ、お前は既に痛い奴だから。」
「むぅ…さっきから、その痛い奴って言い方はやめてほしいかも…私にだって名前はあるんだし。」
言ってライトグリーンにブルーのカラフルな涙目で僕の事を睨み付けてくる少女。
こんなカラフルな瞳で睨まれたことなんかないから、何だか新鮮味溢れる体験だなぁ。
「はぁ…ま、一応同じ学園に行くんだ…名前くらいなら覚えといておくよ。」
すると彼女は、また騒がしく立ち上がり、それから小さな背を大きく見せたいのかその上にのり、両手をクロスするように変なポーズを真剣にとる始末だ。
周りに誰もいないのが唯一の救い…いや、そもそも僕一人がコイツに遊ばれてる時点で救いなんてものはないか。
いつの間にか、すっかりコイツのペースに乗っけられてるし。
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