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「そ、それよりも!私はあなたが、どうやって私の名前を当てたのかが知りたい!いや…知りたいのだよ!」
「(わざわざ、言い直さなくても良いだろうが…。)」
僕は、フゥ…とタメ息をついた後に種明かしをする。
といっても、聞くだけ損するだけだと思うが…。
「やっぱり、あなたも魔術を…!?」
「バカか。そんなオカルト臭がプンプンする力、僕が使えるわけないだろ。」
僕はつい先程ゲットしたコイツの情報が分かるアイテムをヒラヒラと見せ付ける。
「ホラ、生徒手帳。さっきバカみたいにポーズ決めてるときに胸ポケットから飛び出てたから、拝借させて頂いた。」
言って僕は彼女の顔写真と名前がのっている生徒手帳を投げ渡す。
「わ、と、うにゃ!?」
僕が投げ渡した手帳は彼女の手でお手玉の様に空を舞い、最終的には彼女が掴んだと同時にまたもバランスを崩してしまう。
何となくだが、そうなるだろうなぁと予想はしていたので落ち着いて、彼女の体を再び支える僕。
「お…っと。いちいち危なっかしいというか、騒がしいというか…取り敢えず落ち着かない奴だなお前は。」
僕はデンジャラスな痛い白髪頭の少女を、長年座られていたからであろう少し錆び付いた椅子に半ば強引に座らせる。
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