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朝の駅は学校や仕事に向かう人など沢山の人達で大変込み合っている。
遠くから見たら最早1種の集団生物にも見えなくもないわけだが、そこに約1名…周りから非常に浮いている少女が。
着ている制服はサイズがあってないのかブカブカで、子供が大人の服を勝手に着ているみたいだ。
髪の毛の色は、まるで雪の様に真っ白で、駅の椅子で目を閉じて座っている。
ついでに言えば、その少女は現在進行形で僕の横にいるわけで…。
「(…痛い奴の隣に座っちまったもんだなぁ…。)」
席を離れようにも周りはサラリーマンや学生で混雑状態。
席を立った所で、あの混雑に巻き込まれて入学式早々制服がシワクチャになるのが関の山だ。
それに僕が乗るのは別の電車。
どうやら僕の行く学園は教師と生徒の不満解消をスローガンにしているらしく、学園に行くための電車やバスは学園関係者専用のを手配してくれている。
だが、その電車が来るのは今から2本電車が通った後だ。
入学式ということで意気込みすぎて、早く駅に来たのが間違いだった。
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