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まぁ、今さら後悔したって後の祭りだ。
僕はポケットから携帯を取り出して、朝見れなかったニュースを知るために適当な情報番組に画面を切り替える。
受信を知らせるマークが表示されると、1本めの電車が来たらしく集団生物達は我先にと乗っていき、あっという間に狭い車両にはビッシリと人が敷き詰められていく。
その代わりに僕がいる駅の方は、たちまち人がいなくなり残ったのは僕と、その隣で眠っている痛い少女だけとなった。
「…。」
この駅には何で待つ用の椅子が2つしかないんだ!
僕が市長だったら椅子の取り付け増加を申請するのに…と、考えた後に自分の幼稚な思考能力に呆れてみる。
「(そもそも気にしなければ良いだけだ。コイツは永眠レベルで眠ってる…僕から話さない限りコイツに関わることはまずない!というか今更だけど僕と同じ制服じゃないかコイツ!?嫌だなぁ…他にも似た様な痛い奴が同じ学園にいたりするのかなぁ…いや…そもそも…むー…。)」
ニュースを見ているようで実際は全く見ていない僕は、ただこの時はひたすらに新しく始まる学園生活の安否を考えていた。
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