第1話 好きになんない!

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「おはようございます!」  社長は目を丸めてから、にこっと優しく微笑んだ。 「おはよう。深愛さんはいつも元気でいいね」  きゃうんっ、なんて素敵笑顔!  超絶かっこいいし、優しいし、やっぱり素敵! 「ありがとうございます」  社長は「うん」と頷いて、そのまま足を止めることなくさっさとエレベーターに向かっていった。  その後ろにはこちらを見向きもしない社長秘書がカッカッカッと軽快なヒール音を立ててついていく。  ったくぅ。  小さく頬を膨らまして社長秘書を見送った。  身長百六十五センチ。  黒髪ショートのクール女。 「相変わらず如月秘書、クールね」 「本当にね」
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