とある日。

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自分はその後、学校を無事卒業して、弟のところに帰ってきた。 弟は既に別人だった。 先生たちも、そんな弟を病院へと連れて行こうとしていた。 自分は就職して、弟の入院費を稼いでいた。 そして、自分は毎日弟のお見舞いに行った。 精神病院でも、弟は明るかった。 しかし、ある日、弟がいなくなった。 行方不明になった。 それから自分は、先生たちに迷惑は掛けられないと、家を出た。 その時、自分と弟はすれ違った……。 自分は、弟の行方を探しに。 弟は、先生の家へ。 弟の行方に自分が気が付いた時、既に遅かった……。 そして、兄も動かなくなった。 弟を抱くようにして……。
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