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「で、そちらの方は…?」
そしてピザまんはモップを一向に離さない、薄い色の着物を着た綺麗な黒髪の少女に視線を向けた。
「ご挨拶遅れて申し訳ございません。私はカノン…サンドイッチさんの幼なじみで同じく掃除担当の錦織結…通称おにぎりと申します。
貴方のことはあんまんさんから伺っております。何でも日本語がとてもお上手なんだとか」
「いえ…それほどでもないですよ」
「本当にお上手なんですね!ふふっ、今日から宜しくお願いします」
「はい!」
「これでピザまんくんはほとんど会ったことになるねー」
「アレ?まだいるんですか?」
肉まんは苦笑しながら、「実はあと二人いるんだけど…おサボりさんなんだよねー」と言った。
* * *
「ピザまんさんは凄いですね」
「…どうしてですか?」
あんまんに呼ばれ倉庫に向かった肉まんと掃除用具の後片付けをしに行ったサンドイッチがいない今、立ち話をしていたおにぎりとピザまん。
突然ピザまんを褒め出したおにぎりに、彼が訳を尋ねると、
「だって肉まんさんの手作りエプロンをその高価なスーツの上から着るなんて…凄いです!」
「…それを聞いて、明日からはもっとラフな服にしようともっと思いましたよ」
店長エプロンについてしか褒めてもらえなく、ピザまんは少し寂しさを感じた。
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