1688人が本棚に入れています
本棚に追加
今さら気づいた。
あたしは決意の眼差しで、大きく頷いた。
この人達の言う通りにしよう。その術以外残されてない。
あたしの最善の道は、どのみちナオ君とテツローさんに委ねることしかない。
「ルコちゃん……」
あたしを真っ直ぐ見つめるナオ君がポソリと呟いたのは、あたしが真剣になったからかもしれなかった。
「あたしを、連れてって」
自販機の光でできた2人の影と、あたしの影が重なる。
目撃されたのがナオ君とテツローさんでよかった。
心から。
間違ってる。知ってる。
あたし達は、法に背いてる。
最初のコメントを投稿しよう!