天の川

52/68
前へ
/338ページ
次へ
今さら気づいた。 あたしは決意の眼差しで、大きく頷いた。 この人達の言う通りにしよう。その術以外残されてない。 あたしの最善の道は、どのみちナオ君とテツローさんに委ねることしかない。 「ルコちゃん……」 あたしを真っ直ぐ見つめるナオ君がポソリと呟いたのは、あたしが真剣になったからかもしれなかった。 「あたしを、連れてって」 自販機の光でできた2人の影と、あたしの影が重なる。 目撃されたのがナオ君とテツローさんでよかった。 心から。 間違ってる。知ってる。 あたし達は、法に背いてる。
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1688人が本棚に入れています
本棚に追加