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3人で完成させた、死体遺棄。
土の色がそこだけ周りと違う。
3人輪になって、穴を囲み見下ろした。
達成感のような。
なんともいえない感情が、体内を渦巻く。
両手を広げてみたら、真っ赤っかで。
靴の中にも砂や石が入ってて。
「車乗ろ」
ナオ君の一言で、あたしは呪縛が解けたようにうなずいた。
終始ほぼ無言だったテツローさんは、もう車に向かって歩いていた。
死体を詰めていた荷物入れに、泥まみれになったシャベル等を、3人の共同作業でいれる。
どうして2人は、出会ったばかりの女と共同作業出来るんだろう。
と、ずっと疑問に思う。
あたしだったら出来ない。
知らない人が殺した死体を、知らない人と一緒に埋めるなんて。
2人が男だから?
2人が片方だけだったら、あたしは見捨てられてた?
……考えても仕方ない。
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