≪プロローグ 走る理由≫

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 ピストルの合図とともに、校庭を、全速力で駆け抜ける。 わぁっと歓声が上がって、円形状のコースの都合で前を走っていたクラスの男子を抜いて、余裕で一番前に躍り出た。 風を受けながら、地面を後ろに力強く蹴ることを意識して、大きく腕を振る。 するとあっという間に、着実にゴールテープが近付いてきて、その勢いのままテープを切った。 ゆっくりスピードを緩めて、走り終わった人が待機する校庭の隅へとはける。
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