2560人が本棚に入れています
本棚に追加
一瞬で一匹が詰め寄って来るが、幅が狭いので読み通り動きが直線に制限されて単体でしか襲ってこれない。
《読み通りだなww楽勝だぜっ。》
獲物に集中している【ユーマッチ】は、とある気配を察したが思案する事は出来ない。
既にウルフの射程に入っている為だ。
【ユーマッチ】の弓から続けざまに矢が放たれる。
ビュッン!!!ヒュッッ-、ヒュッッ-、シュッ!!!
『ギャウンッンンkジョr!!!!』
『ウウ…アゥ!』
予想通り矢避けられずに3本全ての矢が手前のウルフと後方のウルフに当たるか傷を作ったが、直線上で素早く向かってきたウルフに圧され狙いの頭部には当てる事が出来なかった。
『グウウウ…アアアゥ!!!!!』
突進を止められ、体性を立て直したウルフが直ぐにコチラに向かってきたその距離6m程だ次に矢を放ったら、逃走しながらダガーで接近戦をするしかないと意識した【ユーマッチ】が2発目の弓の連射に入る頃には完全に洞窟は闇に閉ざされていた…。
《クソッ、不味い!!!!!なんでだっ!!
誰かが入口を閉めやがった…
罠だったのか?》
その直後に彼は逃走と入口についての思考は放棄した。
シーカー育成教育の中で絶対に戦闘で死なない事を、徹底的に叩き込まれていた為だ。
生きて情報を仲間に持ち帰る事が最重要事項であり、戦闘に勝利する事が目的ではない為だ。
一瞬魔力石を使用する事を考えたが、これが罠であるなら奥に何かあるのかもしれないと思い使用を控えた。
それにダガー一本でも手負いのウルフとほぼタイマンなら問題無いと判断したからだ。
ここで魔力石を直ぐに使えば彼は生還できたかもしれない。
全てのウルフと外部に居る彼を麻痺させる事が出来たからだ。
力で押せばあの程度の岩ならどかす事ができたから。
最初のコメントを投稿しよう!