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「あー…俺、桐原っつーんだわ。まぁ、所謂お前のクラスメイトってヤツ。」
聞いてもいないのに自己紹介を始める彼。
桐原くん…か。
改めて彼を見てみる。
スポーツ少年…いや、青年と言ったところか。
……同学年とは思えない体格をしている…彼、180以上なんじゃないかな。
「…おーい、梶くん、聞こえてるかー?」
桐原くんが顔を覗き込んでくる。
「…近いです。それと少しぼーっとしてただけですから、すみません。」
限りなく素っ気なく返す。
これでもう、彼は僕に近付かないだろう。
そう、友達なんかいらない。
必要以上に人と関わるのも。
(なのに何故、胸が痛む…?)
彼の少し切なそうな表情に、胸の奥がチクッと傷んだ。
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