おんぶ

7/8
前へ
/8ページ
次へ
その老人が首にぶら下がっていた男性は死んだ。そして、同じ老人がぶら下がっていたB君も死んだ。 これは偶然じゃないとA君は思った。 A君は凝り固まった自分の肩を揉みほぐしながら、そんな事を考えていた。 凝り固まった…… A君は背中に冷たいものを感じた。 そして思った。自分はいつから肩こりになったのだろうと。 そして思い出すのは、B君の言葉。 ━━最近、肩こりがひどくてさ━━ A君はゆっくりと振り返り、自分の肩を見た。 そこには、青白い手がA君の首をしっかりと捕まえていた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加