~孤独と絶望の中の真実~

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翔「夕紀……ごめんな、遅くなって」 俺は放課後、警察に事情聴取をされて その間ずっと夕紀を正門の前に待たせてしまった 夕「ううん、大丈夫!お疲れ様(笑)」 夕紀はそう言って、買っといてくれたのであろうジュースをくれた それはずっと夕紀が握っていたからなのか、ほんのり温かかった 翔「さんきゅ」 プシュ 俺は夕紀から貰ったジュースを飲みながら歩いていた 夕「どうだったの、事情聴取は?」 翔「……それが少しだけ嬉しいニュースを聞いたんだ 俺の母さん以外に、亡くなった工藤さんに強い恨みを持っている人物がいるんだって」 夕「えっ!そうなの!!」 翔「ああ、名前は木立 蒼(ソウ) 母さんと同じ年の男らしい そいつは金を工藤さんに奪われ、家庭が崩壊してしまったそうだ」 夕「そうなんだ…… それでその木立って人はどこにいるの?」 翔「アメリカにいるらしいけど、詳しくは分からないってさ」 俺は飲み終わったジュースを空き缶入れに入れた 夕「きっとその人だよ! うん、間違いない!!」 翔「ど、どうしたの急に?」 なぜか声を上げる夕紀に疑問を抱いた 夕「そうすればお母さんの無実が証明されるじゃん! 何か嬉しくなっちゃってさ(笑)」 翔「まだ、あくまでも可能性の話だって(笑) ……あっ、そうだ」 俺はあることを夕紀にお願いしようとしたのを思い出し、夕紀に言った 翔「あのさ、夕紀 ……お願いがあるんだけど」 夕「ん?なぁに?」 翔「…………今日、俺の家に泊まり来ない//////?」
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