397人が本棚に入れています
本棚に追加
翔「ほらよ……」
俺はベンチに座っている舞姫に缶コーヒーを渡した
舞「ありがと……でもいいの?」
翔「気にすんな、優には後で謝るから」
俺はそう言って、1人分空けて舞姫の横に座った
俺も自分の分の缶コーヒーを開けて一口飲む
翔「んで……陽乃が言いかけたこと説明してよ?」
舞「……はぁ」
舞姫は空を見ながら溜め息をついた
翔「……何だよ?」
舞「別に……変わらないなって思っただけ
私が悩んでるといつも手を引っ張って話せる場所に連れていってくれたよね(笑)」
舞姫は空から俺の顔に視点を移して続けた
舞「ありがと(笑)」
翔「…………舞姫だって相変わらずだよ
さっきも陽乃のことを止めた時に一瞬も嫌な顔をしようとしなかったよね
自分が耐えれば……それでいいって考え方はまだ直らないの?(笑)」
舞「ふふ、直ってないかもね(笑)
翔だってどーせ今でもみんなで幸せにって考えをモットーにしてるんでしょ?」
翔「まぁね(笑)」
笑い合いながら、俺はほんのり心が温まった
久しぶりのこの地、この空気で舞姫と話せるなんて思ってなかったから
舞姫に特別な思いはなかった
でも嬉しかった
翔(何か浮気してるみたい……)
俺は頭を掻きながらそう思った
最初のコメントを投稿しよう!