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舞「栞ちゃんが亡くなったニュースはすぐに私たちに伝わった」
舞姫は俺の顔を見ながら続けた
舞「私は苦しんでいるであろう翔のことが心配で
急いで翔の家に向かったの……でも翔や慶子さん、孝治さんはもうそこにはいなかった
必死になって翔を探した
毎日毎日、色んな場所に行っては翔の写真を見せて探し回った
でも……翔を見つけることは出来なかった
恥ずかしいんだけど、学校でもふと思い出す度に涙が出ちゃった
その度にみんなに迷惑を掛けて……それでも私の心が修復することはなかった
そんなことがずっと続いて、高1の夏……私にお見合いの話が来たの」
翔「お見合い!?」
びっくりした顔で舞姫を見る俺
舞「うん……結構なお金持ちのとこの1人息子とのお見合い
お父さんの会社とかの関係で私を知ったみたいで、そんなにお金持ちでもない私はかなり驚いたなぁ……今の翔みたいに(笑)」
舞姫は俺の顔を見てクスクスと笑った
翔「ったく……それで?」
舞「うん……
私は恋愛もするつもりはなかったし、今まで異性と付き合ったこともなかったから嫌だったんだけど
お父さんが1回でもいいから会ってやってくれって言われて仕方なしに会うことにしたの
その人の名前は…………
安藤 俊也」
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