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「皆、ごめん……。守れなかった……守れなかった…」
誰もいない、何もない空間に少女の声が響く。
「暗い……誰もいない。……誰か………。」
少女は涙を零す。
自分の無計画さに腹が立つ。
『敗北』。
その二文字が自分に重くのしかかり、跡形もなく自分を潰してしまいそうだ。
そんな時、暗闇に一点の光が現れる。
「あれは?………他の世界の…?…」
少女の身体はその光に吸い寄せられて行く。
「召喚!? ……私を召喚とは……私もここまでなのか……」
でも……負けるとわかっていても……今度こそ……今度こそ逃げはしない………絶対に……
少女は涙をボロボロのドレスでぬぐい、自分を引き寄せる光をしっかりと見据え、そう決意した。
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