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宗佑へ
えらいべっぴんさんじゃろ?
お前と同い年のおなごじゃ。
うちの親戚がアメリカへ行くのに
そのおなごを預かって欲しいらしくてな。
しかしわしとばあさんじゃ面倒なんて見れんでのぅ。
宗佑、頼んだぞ。
最愛のじーちゃんより
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「・・・・・・・・・」
うん。
なんかいろいろ納得できないけどさ。
まずどうやったら宅配便で人を届けられるんだ?
そしてその親戚って誰だ。
そしてそして単に俺に面倒を押し付けたのか。
そしてそして最愛なる宗佑へじゃなくて最愛のじーちゃんなのか。
「さむい・・・・」
「・・・・・」
ってことは何。
コイツは俺んちで面倒見ろってことか。
家は両親も外で働いてるから俺しかいねぇんだよ。
そこに同年代の女の子を住まわせろってのか。
それでいいのか、じーちゃん。
「さむい・・・・・」
「あぁぁわかった、居間に行くぞっ」
と手紙をしまおうとしたらその手紙の裏にも何か書いてあった。
『そのこは一人では何も出来ん。雛鳥のような子じゃ。世話は大変かもしれんが名前くらいつけてやってくれ』
・・・・
マジで名前なかったのか。
お前どんな人生歩んできたんだよ。
「いま行こうよー・・・・」
「いい行くから服引っ張んな!伸びるっ!」
いきなり変わった俺の日常。
コイツは一体なんなんだ?!
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