ポチでも恋をする

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ポチでも恋をする

桃「これどうかな?こっちの方が似合うかな?」 ファッション雑誌を開きながら嬉しそうに悩んでいるのは、彼氏ができたから。 私には無縁の話だけど、相手は3年生の先輩みたい。 ほのか「白の方が好感度はいいよね。でも、汚れたら泣くよね(笑)」 桃「それ思うーっ。」 『いいなぁ…私も北乃くんとデートしてみたいな。』 って、メアドすらも知らないんだけどね。 次の目標は、メアド交換にしよう。 最終目標は付き合うこと。 それまでに、アップルパンケーキを食べさせてあげたいな。 ガラガラ… 『あ。北乃くんだ。』 思わず、目で追ってしまう。 好きな証だよね。 気になっちゃうんだよね。 優人「久しぶりだな、教室来んの。」 北乃「どこかの誰かさんが来ないと雑用されちゃうから来た。」 優人「誰だよ(笑)」 『私私私だぁー…』 ほのか「七海は好きな人とかいないの?まさか、もう彼氏いるの?」 「い、いるわけないじゃーん。こんなんでいたら、その男のこと疑うね(笑)」 そういつも笑い話。 私の恋バナはいつも笑い話。 実現したことなんて一度もない。 北乃「ポチ?」 「へ?な、なにっ?」 北乃「よかったらさ、今日の放課後付き合ってよ。行きたいとこあるんだ。」 「分かった。うん。」 桃「ポチってなに?」 「あだ名。」 ほのか「無いわぁー(笑)もう七海は北乃くんとは付き合えないね。」 『北乃くんとは付き合えないね。』 胸に刺さる言葉。 そうだよね、好きな人に「ポチ」なんて言わないか… 「わ、分かんないじゃん!」 ほのか「まさか七海…好きなんだ?」 えーーーい! 「そうだよ?好きだよ?こんな私があんな人好きになっちゃダメ?」 ほのか「落ち着いてー…ね?」 「ごめん。」 桃「頑張れ!応援する。」
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