串の町4丁目

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深夜、2時。 草木も眠る丑三つ時、なんて慣用句みたいに聞き慣れてる。 「草木は眠ってても、オレたち学生は眠りません、っと」 缶ビールを片手にブランコに腰掛けて軽くこぐ。まだそんなには酔ってない。 「何か言ったか?」 「何でもない、独り言。男3人でこんな時間に寂しいなあって」 花見の帰りだった。幹介たち3人は同じバイトで、今日はたまたまあがりも同じだった。 大して仲は良くなかったが言い出したら聞かない暴君の黒田に強引に誘われ、すっかりいい気分になった田辺と3人、公園で一休みしているのである。 『串の町4丁目』 ツツジの花壇に囲まれた公園の入り口にそう書いてあった。 公園の名前は特にないらしい。 こじんまりとしていて奥の方には大きめの木があるせいか暗い。小さな公園の中には、ブランコと砂場、すべり台とあと… 「これ何ていうんだろうな?」
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