おなかまなあなたさま。

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ただ問題は、救い屋さんは、自分からは呼べないってトコロなんだよね。 そりゃあ私も結構キてるけどさあ、世の中には私よりキてる人だってたくさんいそうじゃない? 私は大きくため息をつく。 「あーあ・・・ 私があげられるモノなら何でもあげるのになあ・・・・・」 5限目の始まりを知らせるベルが鳴り響く中、 屋上で一人仰向けになって吐いたその呟きは、 恨めしいほどにからりと乾いた七月の青空に吸い込まれて消えた。 ・・・・誰にも届くことなく。
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