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何色だか分からない髪。
何色だか分からない目。
何色だか分からない肌。
輪郭は、ぼやけていると思って目を見張るとはっきりとし、
はっきりしていると思うとぼやけた。
服は私の高校の男物。
でも男なのか、女なのか、はっきり分からない。
何もかもが決定打にかける存在、って感じ。
「・・・・・呼んだ?」
高くて綺麗で歌う様な、
でも低くて濁って轟いている様な・・・・・声。
――男か女か分からない声。
ああ、決定的だ。
唯一はっきりしている事は、
「はい、私が呼びました。」
――この人が救い屋さんだ、ということ。
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