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「君が欲しいものは何?それともいらないものは何?」
「・・・・・・・・えーと」
こういう聞かれ方をするんだな。
ていうか私、何が欲しいんだろ?
ちらりと救い屋さんに目をやると、声には出さず悩んでいる私の様子をまっすぐ見つめていた。
舐めるように観察する、とはこのことだ。
全身に、救い屋さんの視線が突き刺さる。
いや、突き刺さるというよりも、全身を虫が這い回っているような・・・・・
しばらく経って救い屋さんは、小さく息を吐いて、左手を軽くちょいちょい、と揺らして、私に立つよう促した。
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