初試合

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そろそろちゃんと魔法使ってみようかなぁ…。 唖然と退出したウザイ君に視線をやっていた○フォイ君をじっと見る。 うん、ヤメタ。 とりあえず遊んで遊んで遊びまくろう。 「よし、じゃあ気を取り直して試合しようか。○フォイ君」 「マルク・フォーイだ!!この僕をさんざん馬鹿にして!!後悔させてやる!!!」 「それは完膚なきまでに叩きのめしてくださいというフラグだよ、マルク君」 「○フォイだ!!!……あ」 はい、引っかかってくれましたー。 「きゃー!自分で○フォイって認めちゃった!!おめでとう!!今日から君の名前は○フォイだ!!」 「ふざけるな!!」 「そこまで顔真っ赤にして喜ばなくていいのにー」 「僕のどこがどう喜んでいるように見えるんだ!!?お前の目は節穴か!!?ファイアーボール!」 ぶちギレた○フォイ君が火球を撃ってきた。 けど、動体視力も上がっている私には意味なし。 身体強化するまでもないね。 目の前まで迫った火球を横にずれてかわす。 「やだなー。さっきのフレイムランスも避けていたのに、下級のファイアーボールを避けられないはずがないじゃん。○フォイ君ったら、お・バ・カ・さ・ん」 「こ、この……!!集え炎よ!!焼き尽k「いちいち詠唱なんて待つわけないよねー」がっ!!?」 なんか悠長に詠唱始めたけど、待ってあげる理由もないから一気に近づいてお腹を蹴飛ばしてやった。 え、顔面を殴らないのかって? 顔面殴るのはイケメン限定だからww 「ぐほっ、げほっ……」 ありゃ。 苦しそうにお腹抑えて咳き込んでるや。 それなりに手加減したつもりなんだけどなぁ。 練習相手がカインとかマスターとかタフな人たちだから、もうちょっと加減した方がよかったかな? 咳き込んでいる○フォイ君の傍にしゃがみこむ。 「ごめんね?大丈夫?降参してくれると助かるんだけど」 「げほっ……誰が、降参なんかするかっ!!」 「っ!?」 顔面に迫った火球を右手で掴んだ。 あっぶなー。 初級も詠唱破棄だけだったから、無詠唱なんてできないのかと思って油断してたわ。 「もー。危うく火傷するところだったじゃん。油断していた私が悪いけどさ」 「なっ……お前、僕の魔法を掴むなんて、いったいなんなんだっ!!?」 ……なんか、すっごくびっくりした顔されたんですけど。 魔法って掴むことできないの?
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