ちなみに、ヘタレ勇者は…

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愛良、結局どこに行ったんだろう? こっちの世界には来ているはずだよね。 魔法陣に吸い込まれるところまでは覚えているし。 ま、愛良なら絶対無事だよね。 早く愛良見つけないとな~。 「ねえ、ギルドに登録したら、依頼を受けるだけじゃなくて出すこともできる?」 「ああ、できるぞ」 「リョウガさん、依頼を出したいんですか?」 「うん、一緒にこの世界に来た友達を探したいんだ。きっと寂しくて不安になっているだろうから」 その頃の愛良。 「次はあの店ね!あ、そうだ!この腕輪も綺麗にしてもらえるとこ!あと魔導書!」 「……まだ買うのか?」 「買う!けどその前にお腹減った!プリン食べたい!」 「わん!」 「急になんなんだお前は。プリンなんて食い物知らん」 「プリンないの!?」 「きゃん!?」 プリンがなくてショックを受けていた。 あれ、なんだろう……。 今、すごく空しくなったような気が……。 いや、気のせいだよね? 愛良だって僕のこと心配してくれてるよね? ここに来る前は僕よりプリンを選んでいたけど、そんなことないよね? うん、そんなことないって思っとこう。 「依頼で人探しもできるよね?」 「もちろんですわ。お友達が早く見つかるといいですわね」 「うん!」 優しいサフィの言葉に、思わず小さい子みたいな返事をしてしまった…。 恥ずかしいなぁ…。 あれ、二人とも顔真っ赤だ。 女の人ってよく顔が赤くなるよね。 風邪引きやすいのかな~? 後でマスクあるか聞いてみようっと。
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