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辺りは不気味な程に薄暗い。壁や天井、床は薄汚れ苔むした石畳で出来ている。
俺の名前は志津(しず)、年は23歳で短大を卒業してからは実家に戻らず、かと言ってやりたい事も見付からず適当に就職して暮らす、極々普通の一般市民‥だと思う。
ちょっとだけ普通じゃないのは山奥の集落育ちで、都会っ子には無いサバイバリティー精神が備わってる事ぐらいかな?まぁ、人口50人の内43人が60歳以上とか言う超高齢化過疎集落だった。生きる知恵を老人達は我先にと、集落唯一の子供だった俺へと教えた訳。
って、それはどうでも良いか‥。いつも通り適当に仕事を終わらせた俺は、帰り道で適当にコンビニ弁当を買って家路に着く。
だが、扉を閉めた瞬間に俺の意識は真っ黒に染まり、目を覚ますと突然見知らぬ石の部屋に倒れていた。当然俺は、状況が一ミリも掴めずパニックに陥った。でも仕方無い事だと笑って許して欲しい。
取り敢えず現状を把握しようと石に囲まれた部屋を出たんだが、廊下も同じく石造り。しかも暗がりからはプニプニとサッカーボール位の大きさがある、ゲームで良く見るスライムが出て来た時には本気で絶叫し、逃げ回った。
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