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『ああ、リーダー?今終わったぜ』
「了解。雷聖もか?」
『……チーッス。たった今終わりました』
終わった?今終わったって言ったのか!?自分たちが戦っていたアラガミよりも強い大型を自分たちと同じ時間で!?
弥生は驚きを隠せなかった。
「よし、じゃあ二人とも最初にいた地点に戻って来て。僕らも今から向かう」
了解、という返事を残し無線は切れた。
「じゃあ僕らも戻ろうか」
巧はそう言うと来た道を歩いていった。
この部隊がどんな部隊かはツバキに聞かされてはいたが、まさかこんなに強いなんて。
でも進歩することを焦ってはいけない。弥生は自分に言い聞かせた。強くなるのに近道は存在しない。これは親に言われてきたことだ。
自分のペースで。でも、いつか必ず背中を預けられる戦士に。
弥生は心のなかでそう誓って巧の後をついていった。
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