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弥生が入隊して、一ヶ月がたった。
この一ヶ月で弥生は飛躍的に成長を遂げ、大型アラガミの任務に多く駆り出されるようになった。
同時に周りの環境にも慣れ、同期のアネットとフェデリコとは暇があるとエントランスで話し合っていた。
この日もアネットが任務であったことを弥生たちに話していた。
「……そしたら横からサリエルが襲ってきて!あの時はもう駄目かと思ったぁ」
「でも先輩方がいたんでしょ?」
「そうなの!でも距離もだいぶあったから間に合わないと思ったんだって。その時どうしたと思う?」
「アネットの怪力に賭けた?」
「……フェデリコ絞めるよ」
「神機を投げ飛ばしたとか?」
「ううん、それも違うの」
「じゃあどうしたんだよ?」
「それがね……タツミさんがものすごい速度で飛んできてサリエルもろとも吹き飛ばされていったの!」
「「……ナニソレ?」」
「なんかね、タツミさんは間に合わないと見るや否やカノンさんの前に立ったんだって。カノンさんが神機持つと性格変わるの知ってるでしょ?射線上に立たれたカノンさんは邪魔になったタツミさんにモルターぶっぱなしたんだって!『射線上に立つなっつってんだろぉがあぁぁぁぁぁ!』って。それが狙いだったタツミさんは吹っ飛ばされた勢いを殺すことなくサリエルに神機を突き立てたって訳」
「……無茶苦茶だ……」
「……そんな連携の仕方があるなんて……」
「あのぅ……ヤヨイサン?参考にしちゃダメだよ。むしろこれを機に巧先輩ぶっ飛ばしたりしないでね」
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