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「巧!ちょっと来い!」
ツバキがそう呼ぶとソファに座っている三人の中から真ん中に座っていた男性が歩いてきた。
「こんにちは。何でしょう?」
「何でしょう?じゃないだろう。新しく配属される新人が来るからエントランスで待ってろと言っただろう」
「ここもエントランスですよ、教官」
「屁理屈を……まぁいい。それより、彼女が今日からお前の部隊に配属される十村弥生だ。指導頼むぞ」
ツバキが弥生を紹介すると巧はああ、例の、と言ってから弥生に向き直った。
「俺は第四部隊の隊長を務めている愛部巧だ。よろしく」
巧はそう言って握手を求めてきた。
「こちらこそ、お世話になります!」
弥生はそう言って握手をした。
「随分とできのよさそうな子ですね」
「まあ、コウタよりは頭はいいだろうな」
ツバキがそう言うと巧は「違いないや」と言って笑った。
「よし、巧!あとは頼んだぞ。弥生!しっかりな」
ツバキはそう言ってエレベーターの方へ歩いていった。
ツバキがいなくなって、巧が弥生に言った。
「じゃあ、他のやつとも顔を合わせた方がいいな。こっち来て」
「はい!」
巧の言葉に弥生は返事をしてついていった。
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