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同期で入社してきた薫子は、美人だった。
大学も私よりいいところを出て、仕事もできた。
でも、だからこそ、薫子はあまり正当に評価されなかった。
彼女はコピーとお茶くみなんて嫌がって、男性や先輩たちと同じように仕事をしたいと望んでいた。
先輩の女性たちからは煙たがられ、男性からは美人なのでチヤホヤされたけど、仕事の話になるとあからさまに邪魔にされた。
性格はよかったのよ、薫子は。
本当に、明るくて前向きで、私とも仲が良かった。
だから、私たちは友達だった。
本当よ。
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