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大体さっきからずっとデジカメと携帯を触って―…
「…おい、まさか千紘…?」
「あはっ、姫ちゃんってば鈍感☆今頃気づくとか遅いよー。」
そう言って俺に向けられたカメラと携帯の画面には―…
俺の寝顔(しかも、どアップ)が…
サ―ッと血の気が引いて行くのが分かる。
「おい、なに千紘まで写真撮ってんだよ。」
バッと奪い取ろうとしたが、素早い動きでかわされた。
「僕だって大好きな姫ちゃんの写真欲しいもんー。」
「はぁ!?何言って…」
ピタリと俺の動きが止まる。
…前にもこんな事なかったか?
俺が教室で寝てて、知らない間に俺の寝顔を撮影した千紘が―…
「ついでに洸たち全員にも送っておいたからねー♪」
やっぱりかーっ!!
「何してんだよテメェ!!」
「きゃはーっ、姫ちゃんが怒った―。」
コノヤローっ!!
「そこの2人、うるさいですっ!」
ゴンッ ゴンッ
「痛っ!?」
「いったーいっ!」
喧嘩両成敗、ということで奏太の拳骨をくらった。
本当、マジ勘弁してくんない…?
俺は学校に着くまで不貞寝する事に決めた。
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