君が不機嫌な理由

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時をさかのぼる事2日前―… 唯人たち1年が遠足に出かけていた日の放課後に事件は発覚した。 ■洸side いつものようにソファで横になっていると、ガラッと部屋の扉が開く。 視線を向けると新と湊がいた。 「あれ、今日は唯人と千紘こーへんの?」 「遠足で山。」 「あっ、そーか。」 部屋の中から2人の姿を探す新に、相変わらずの短い返事を返す湊。 唯人がここへ出入りするようになってから、俺達にいくつか変化が起き始めた。 1番分かり易いのは新と湊。 新の口調がいつの間にか関西弁だし、2人が最近ここへ来る数も増えた。 基本的に他人に対して無関心な湊も、唯人には何らかの興味を抱いているらしい。 千紘は言わずもがなで、弘斗は―…なんかパソコンをいじってる時間が増えた。 些細な変化かもしれないけど、溜まり場が良い意味で明るくなった事に変わりは無い。
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