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■唯人side
そして現在―…
俺のいない間にこんな話が行われていたなんて知りもしない俺。
遠足から帰った次の日。
いつも通り部室に行った瞬間、新に捕まった。
「えっ、ちょっと何なの?」
「えーから、大人しくしい。」
耳に押し当てられた携帯から聞こえてくるのは、いつかの俺の高い声…
「―ッ!!? /////」
「唯人―。コレ、なんで許可したんや?」
うっ、笑顔だけどオーラが怒ってる…
許可したっていうか…
ここで俺は、言ってはいけない事を言ったらしい。
「だって一々削除させるのも面倒だし…別に大した事じゃ―…「おい、唯人。」…え?」
俺の言葉を遮った洸が俺を自分の元へ引きずり込んだ。
「ちょっと、何だよ!?」
「…」
無言状態で俺を後ろから抱きしめたまま、ソファに腰掛ける洸。
「あ、あのー…洸?」
「…」
ぎゅうっと両手で俺の体を抱きしめる手に力が込められるだけで、返事は返ってこない。
やっべー…
全身に怒りオーラが突き刺さる。
俺、どーすりゃいいの?
この無言の拘束状態のまま、俺は解散まで過ごすハメになった。
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